上級セラピスト・1dayセミナー講師NAMIです。20年以上にわたり医療従事者をしております。
新型コロナウィルスの感染の広がりから、対面での施術にはこれまでよりも更に、尚一層の注意が必要となっています。
今回は、認定セラピストがセッションをするにあたり、感染予防の上で必要な点や考え方などを記しておきます。
●基本的なこと●
新型コロナウィルスの一般的な感染経路は、飛沫感染・接触感染と言われています。
咳やクシャミがなくとも、閉鎖空間において、近距離で多人数で会話するなどの条件でも感染の危険が生じます。
また、無症状であっても、感染した人は発症の2日前から感染源となり、
最もウィルスの排出量が多くなる(感染力が強い)のは発症の直前直後と言われています。
つまり。
感染していた場合、
症状が無くとも他の人に感染させる可能性があるということです。
『自分には何の症状もないが、もしかしたら新型コロナウイルスを持っているかもしれない』
→では、どうやったら他の人に感染させずに済むだろうか?
…という事を、普段から念頭におく方がよいでしょう。
また、
『自分は既に感染しているかも知れない。どうしたら他の人に感染させずに済むか?』
と考えることは、
『どうしたら自分の感染リスクを下げられるか?』
を考える上でも大変有効です。
多くの人が
『何も症状は無いけれど、自分は既に感染しているかもしれない』
と思い行動する事が、多くの人の感染リスクを下げることにつながります。
●セッション時の対策●
セッションだから特別な対策がいるとか、特別なものが要るとかいう事ではありません。
セッションも『人対人』であることに変わりないからです。
では、具体的に挙げてみます。
・マスク、手指消毒、手洗い、うがいは言うまでもなく基本
・当日クライアントさんに必ず検温してもらい、熱や症状がある時はセッションを中止する
・セラピストも必ず当日検温し、熱や症状がある時はセッションを中止する
→『多分大丈夫だろう』『まさか私が』という考えは捨てる
(症状が出た場合はセッション中止となる旨を、セッション予約時に明記しておくと良い)
・クライアントさんに当日のマスク着用をお願いしておく
・レンタルスペースを借りる時は、セッション前の換気を特に充分にし
(場合によってはその分の時間を考慮してレンタルする)、セッション中も換気をする
・消毒用ティッシュなどを用意して行き、セッション前にドアノブやテーブル、エアコンのリモコンなど、触れるところを消毒しておく
・消毒用ジェルなどを用意し、入室時クライアントさんに手指消毒をしてもらう
・備え付けのハンドソープや手洗いの場所がある場合は、入室時手洗いをお願いする
・セッション中は正面に向き合わない位置関係をとる
・お互いにマスクをしたまま施術する
・直接触れる施術(髪、こめかみ、耳など)の後は手洗いや手指消毒をする
・口や歯の施術はマスクを外す必要があるため、急なクシャミ等の可能性を考えて慎重に行う。
口や歯への施術は『新型コロナウィルスが落ち着くまではやらない』という選択も必要
●日常的な具体的対策●
・部屋の換気
・部屋の中に入る人数の制限
・マスクの着用
・人との距離を保つ
・マスクを外したら発声しない
・こまめな手洗い、手指消毒
(帰宅時、どこかの建物に入る時、出る時、食事する時、調理する時など、「自分の手にはウィルスが付着しているかもしれない」という前提で対処する)
・体調の確認をする(咳・発熱・咽頭痛などの有無)
・何らかの症状がある時は外出を控え、人に会わない
・『不特定多数の人が触るところ』には新型コロナウィルスが付着しているものと考え、まめに消毒する
・『不特定多数の人が触るところ』に触った手を洗ったり消毒する前に、自分の顔に触れない
・トイレは蓋を閉めて流す
・鼻水や唾液などのついたゴミを捨てる時は袋に入れ、口を固く縛って捨てる。それらを扱う際は手袋をする
・向かい合って話しながら食事をしない
(食事中は会話しないことが望ましい)
・消毒または洗っていない手で顔を触らない
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以上、個人が出来る感染予防について書いてみました。
1番大事なのは、一人ひとりが自分以外の誰かを責めるのではなく、
『自分は既にウィルスを持っているかも知れない』
という前提で考え、行動することです。
『持っている』というのは、
「単に手に付いているだけの場合」も
「感染している場合」も両方です。
「他の誰か」ではなく「自分が」と捉えることが、
感染を抑え込む基本であると肝に銘じて頂ければと思います。
(なお、これらは2020.12.20.現在の状況においての対策となります)